TD510MK2 レビュー

TD510MK2の使用に至った経緯とレビュー

 TDの前は、2015年からはB&Wの685S2を使っておりました。ケブラーコーンを使用した最後のモデルです。KEFと同じように癖が少なく、使いやすいスピーカーです。低音をスポンジで調整できるようになっていました。2wayになって気づいたのですが、つながりのところで違和感を感じました。KEFはウーファーの真ん中にツイーターを配置する、同軸タイプを採用しており、リスニングポイントに同時に届くよう、配慮されていたわけです。B&Wの不満点は、KEFにあった中高域のつながりの良さが失われてしまったこと。(詳しくは、スピーカーの使用遍歴の項を参照してください。)
 そこで目を付けたのがフルレンジスピーカーです。フルレンジスピーカーはひとつのスピーカーで全帯域を鳴らします。2wayや3wayのスピーカーと比較すると再生周波数域は狭くなる傾向にあります。一般的にスピーカー自体の口径は大きくなく10~15cm程度が多いですが、音のつながりはピカイチでマルチユニットでは、ツイーターとウーファー側で材質も違いますし、帯域を振るネットワーク回路もあるので、どうしても音像が甘くなりがちですが、フルレンジではネットワーク回路も材質が変わるのもありませんので、明瞭になる傾向があります。ということで現状の不満が解消されると考えました。

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長所

・マルチウェイと異なり、帯域を振り分けるネットワーク回路が不要のため、入力信号に対して、より忠実に再生できる
・ウーファーとツィーターの音のつながりが気にならない
・上記2つの利点により、定位感(音の位置のわかりやすさ)に優れている

短所

・スピーカーがひとつで口径も小さいので、再生周波数は狭くなる。特に低音が出にくい傾向が強い
・定位感や音質の変化がシビヤで、設置に気を配る必要がある

TD510MK2の選定

 ”タイムドメイン”がというよりは、フルレンジで有名なTDシリーズを聞いてみることにしました。そこまでに違う製品も聞いてみましたが、サウンドステージも小さく感じられるものが多く、映画を見るには力不足と感じたためです。音楽と映画両方をカバーするには、定位感と広いサウンドステージ(空間再現)が必要です。これがスケール感を演出する重要な役割を果たします。TDシリーズには、307・508・510・712と種類があり、スピーカーの口径やエンクロージャーの大きさが違います。
※307mk2aは生産完了となりました。

筆者宅での設置例

メーカーの説明

・ 卵形ラウンドフォルムのエンクロージャー“エッグシェル・コンストラクション”を採用。剛性に優れ、同一半径面が存在しないので、回折効果、共鳴、定在波を極限まで排除できます。

・ インパルスを正確に再現するため、小口径で軽量、かつ剛性が高く、適度な内部損失を持つ振動板を採用。 併せて、強力な磁気回路を搭載し、大口径のスピーカーでは実現しづらい素速く正確なストロークを実現しています。

・ インパルスとは音の最小単位です。 従来のオーディオ指標である周波数特性は、音響情報の一部にしか過ぎません。インパルス応答には周波数特性や位相特性、時間情報など、ほぼ全ての音響情報が含まれています。 不要な響きを加えずにインパルスを正確に再現できれば、音は正確に、素速く立ち上がって立ち下がり、キレの良い「正確な波形」が再生できます。

・ スピーカーの多くは、重低音や高音の伸びなど「周波数特性」に軸を置いています。しかし、真の「正確な音」を追求するには、音の立ち上がり・立ち下がりという「過渡特性」も重要なファクターととらえ、アーティストがこだわる演奏技術や音色の、よりリアルな再生に力を入れて、開発・改良に取り組んできました。 その結果、微細な音までクリアに聴こえる「明瞭性」、録音された位置情報まで描き出す「空間再現力」、キレの良い演奏のリズムを再現する「スピード感」を併せ持つ、「正確な音」の再生を実現。

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レビュー

 特徴を抜粋しましたが、TD510MK2を試聴したときの感想としては、混じりけがなく、ストレートな音質であると思いました、まずヴォーカルは発声がとても明瞭で、口元の動きさえわかるようです。マルチウェイでは人の声の周波数、500~4000あたりはクロスオーバーに引っかかる周波数なので、ネットワーク回路の調整が難しいそうです。人間の可聴領域からすれば、一番情報量がありますので、スピーカーの個性もわかりやすいのです。この非常に繊細な部分も、屈託なく再現できることに驚きました。女性ヴォーカルものなら、鳥肌ものです。低音に関しても、ジャズでベースの音も割としっかり沈み込むので、これはエンクロージャーの工夫と磁器回路が強力であることの証だと思います。基本的にあまりジャンルは選ばないスピーカーです。

 映画に関しては、セリフの明瞭さで言ったら、同価格帯(20~30万)では他の追随を許さないでしょう。サラウンド感もフルレンジならではの音離れの良さで空間が広く感じられます。EQなどを使うとスピーカー自体の周波数が変わるため、違和感を感じやすいのもこのスピーカーの大きな特徴です。よってアンプの設定はなるべくダイレクトに近いものを選びましょう。2017年の10月に導入して、早2年ですが、スピーカー自体に全く不満もありませんし、もっと早く導入するればよかったと悔やんでいますが、実売20万ですので、エントリークラスのペア数万に比べると、ハードルが高かったのです。これより高いスピーカーはたくさんありますが、今のところTDシリーズがベストです。唯一無二と言っていいでしょう。これもいろんなスピーカーを使ってみたので、自分の好みと合致するものを見つけたということでしょう。

選定の注意

 最重要のステレオ(フロントch)には510か712しか選択肢はありません。それ以下は力不足です。後方スピーカー(サラウンド)としても508です。712を聞いてしまうと510も力不足に感じてしまいますが、価格が倍なので、手が出ませんでした。510ですこし気になるのは、窮屈な音の出方がわかることがあるのですが、712はスピーカーの口径も大きいので、スケール感がさらにあります。510の弱点は消え去っています。

TDシリーズの紹介
https://www.eclipse-td.com/concept/index.html